『…人間は月にまで行き、火星や金星のようすもわかってきた。しかし、足もとの海の底については、まだまだわからないことだらけだ。…』

深海のふしぎな世界。そこには生命の進化の起源が眠っていました。深さ6500mの海底にたどりつくまでの技術者たちの苦労を交えた、読んでいてワクワク・ドキドキする児童書を紹介します。

『すごいぞ!「しんかい6500」地球の中の宇宙、深海を探る』(くもん出版)
作者:山本省三
絵:友永たろ
(定価1,400円+税)

大人にとっても読みやすく面白い児童書

こちらの本は小学校高学年~の児童に適した児童書で、難しい漢字にはすべてフリガナが振ってあり、字も小さすぎず合間合間にカワイイ挿絵や写真も盛り込まれており、大変読みやすく作られています。それなのに内容は深海に関する知識や潜水船に関する技術などが内容濃く記載されており、驚きです。

大人にとっても読みやすく、勉強になる、面白い本です。(一気に読んでしまいます!)深海生物に興味のある方や海洋開発・海底資源の仕事に就きたい方などにもオススメです。

読みどころ

潜水船に関する技術的なお話から、深海とはどのような世界なのか、深海生物の生態、地球内部のようすと地震とのメカニズムなど、幅広く触れられています。
特に印象に残ったのは、
・深海に潜る潜水船は通常の潜水艦とは異なる構造をしているということ
・潜水船は多くの技術者の熱意と努力によって、日本が世界をリードしている分野であること
・深海生物は地上ではありえない生態機構で生きていること
・東日本大震災などの大地震のあとも潜って調査し、原因追及しようとしていること
などです。

6500m深さまで潜って研究を続けている現在でも、まだまだ深海は宇宙以上に未知なことばかりです。「しんかい6500」を造り上げたかつての技術者たちのように、大きな熱意と好奇心をもった次世代の技術者が育ち、さらなる研究が進むことを願います。

(おまけ)
作者の山本省三さんは、娘さんの小学校のPTAでJAMSTEC(海洋研究開発機構)にお勤めの技術者の方と出会い、潜水船のすばらしさを知り、この児童書を出版するに至ったそうです。人との出会いを大切にし、このような素敵な本が出来上がったのですね。

あわせて読みたい!

同じ作者による、こちらの児童書→『深く、深く掘りすすめ!〈ちきゅう〉: 世界にほこる地球深部探査船の秘密』もオススメです!

『深く、深く掘りすすめ!〈ちきゅう〉世界にほこる地球深部探査船の秘密』

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